2020年12月にリリースされた「Book on Google」について、サービス内容・見え方・手数料率などを担当者に聞いた内容をまとめました。
以下のような方は、本記事が参考になると思います。
- Book on Googleってそもそも何か分からない
- Book on Googleは知ってるけど、見え方や手数料率は知らない
- Book on Googleの導入を検討してるけど、問い合わせるとめっちゃセールスされそうで何か嫌だ
Book on Googleって何?
サービス概要
Book on Googleとは、GoogleやGoogleMAPから直接、宿泊予約・決済をすることができるサービスです。Googleホテル広告の拡張機能として利用することができます。
海外では多くの国で普及していますが、日本では2020年12月にメトロエンジン株式会社よりリリースされました。
※Googleホテル広告とは、ホテル名で検索した際にサイトとは別に表示されるホテル名や写真、料金などが掲載されるホテル専用のサービスです。

これまでとの違いは、GoogleのWebページからOTAや自社サイトに遷移しない点にある
これまでとの違いは、GoogleのWebページからOTSや自社サイトに遷移することなく、宿泊予約から決済までを完結することができる点です。
※自社HPの予約システムに遷移しているのを「Book on Google」と勘違いしている人を最近よくみかけます。自社HPの予約システムに遷移するのは、「D-RISE」「DRS」という別の会社が提供しているサービスで、「Book on Google」とは異なります。
ただし、必ず最上位に表示されるわけではない
各OTAと同じように、ホテル名や料金が表示されますが、必ず最上位に表示されるわけではありません。
Book on Googleは、あくまでメトロエンジン株式会社が運用しているサービス。
各OTAと同様にGoogleホテル広告に広告料を支払ってホテル名と料金を掲載することになります。
Googleホテル広告は入札制なので、別のOTAが高い広告料を払えば、最上位にはそのOTAが表示されます。
PCの場合の見え方(実際に導入されているホテルの例)

※必ず最上位に表示されるわけではありません。
PCの場合の予約までの4ステップ
ステップ1:客室タイプを選ぶ

ステップ2:ご利用者情報を入力する

ステップ3:支払い情報を入力する

ステップ4:Googleの利用規約とホテルのポリシーに同意をチェックし予約ボタンを押す

スマホの場合の見え方(実際に導入されているホテルの例)

※必ず最上位に表示されるわけではありません。
初期費用は0円 手数料率は10%
導入条件は、Googleアカウントを持っていること
導入条件は、Googleアカウントを持っていることです。加えて、そのアカウントでGoogleホテル広告のオーナーとしてビジネス登録をしていることです。
他社のサービスでは、導入条件に「その会社の予約システムを導入している」など面倒な条件があり、その為に自社HPの予約システムを入れ替えたり、場合によってはPMSごと入れ替えることが必要ですが、Book on Googleでは、そういった制約はありません。
初期費用は0円で、ランニングコストも一切かかりません
導入コストは0円です。加えて、ランニングコストも全くかかりません。
他社のサービスでは導入コストを何万、何十万とかかる上に、ランニングコストが必要な場合もあります。Book on Googleはその点も0円です。
手数料率は10%で、楽天トラベルやじゃらん.netと同じか少し高めの設定
手数料率は10%です。楽天トラベルやじゃらん.netと比べると、同じか場合によって(楽天トラベルのA契約など)は、少し高めの設定になります。
一方で、Booking.comやExpedia、agodaは、12%〜15%くらいの手数料率なので、Book on Googelの方が手数料率は低くなります。
ただし、GoToトラベルには対応をしていません
2021年1月現在では、GoToトラベルには対応をしていません。現在GoToトラブルは、全国で停止になっていますが、再開した際には、こちらではGoToトラベルの利用ができません。
導入した方がいいのか。どのように判断するべきか。結論からいうと、導入をオススメします。
結論からいうと、導入をオススメします。その理由は以下の2点です。
- Booking.com、Expedia、agodaより手数料率が低いから
- 楽天トラベルやじゃらん.netに支払っている手数料と販売促進費(即クリック広告やリスティング広告、宿クーポン)の合計と比べると手数料が安く済むから
導入を迷ったら、以下の2点を確認して、比較してみましょう。
- 各OTAの予約比率がどのくらいか
- 各OTAの手数料と販売促進費はいくらか
Booking.com、Expedia、agodaの予約比率が高ければ、迷わず導入しましょう
楽天トラベル、じゃらん.netの販売促進費が高ければ、迷わず導入しましょう
実は同じようなサービスは、すでに2つあります
D-RISE(ダイナテック)
1つは、PMSの「Dynalition」や自社HP予約システム「Direct In」で有名なダイナテックが提供している「D-RISE」です。
「D-RISE」は、Book on Googleと同じように、自社HPの価格を表示することができます。
Google以外にも、トラベルコなどのメタサーチと言われる比較サイトにも掲載ができるのが特徴です。
また、手数料率は5%と低いです。
ただし、自社HP予約システム「Direct In」を導入していることが条件となります。
DRS(SYS)
もう1つは、自社HP予約システムの「オプティマ」で有名なSYSが提供している「DRS」です。
「DRS」も、Book on Googleと同じように、自社HPの価格を表示することができます。
Google以外にも、トラベルコなどのメタサーチと言われる比較サイトにも掲載ができるのが特徴です。
また、手数料率は5%と低いです。
Twitter上であった質問とその答え(メトロエンジン株式会社の代表取締役田中良介社長の返答もあり)(2020年2月3日追記)
Twitterに情報を上げていたところ、いくつか質問を頂いていたので答えていたらBook on Googleを運用しているメトロエンジン株式会社の代表取締役社長が答えてくださいました。リツイートからご確認ください。
メトロブッキングへの導入は必要なの?自社予約システムの制約は?
メトロブッキングの導入は必要ありません。楽天のR WITHやJHPD(じゃらんホームページダイレクト)などどの自社予約システムでも手軽に始めることができます。
サイトコントローラーは、どれでも大丈夫?
TL-リンカーン、ねっぱん、手間いらず、らく通WITH、Beds24などよく使われている主要なサイトコントローラーは使用が可能とのことです。
Googleホテル広告への入札費用はかかるの?
いいえ。Book on Googleの宿泊手数料10%のみなので、広告費用・入札費用は発生しません。
他のサイトに遷移なくGoogle上で予約できるのはBook on Googleだけ?
SYSのDRSやダイナテックのD-RISEは一度自社HPに遷移しますが、Book on GoogleはGoogle上で全てが完結するプラットフォームなので、他のサイトに遷移なくGoogle上で予約できるのはBook on Googleだけです。
また、SYSのDRSやダイナテックのD-RISEは手数料が安いですが、その分Googleホテル広告の上位に表示されてない時間が多くなっているとのことです。(検証が必要だとは思いますが)
サービスだけ見ていると、1つのOTAとして捉えればいい?
宿泊手数料10%のOTAとみて、大きな違いはありません。ですが、予約に対してではなく、宿泊に対して10%の手数料になります。
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